作成したまんだらについて2人で話をしてみましょう

 まんだらを描いたひと同士で話してみる

 まんだらを描いてみた感想、気づいたこと分かったことを話し合ってみます
 同じような題材でまんだらを描いてみて、相手の人はどのようなものを描いているでしょうか?
 感想を話すのもよいですが、気のおけない友人とであれば、まんだらそのものを説明してみるのもよいでしょう。どこに重点を置いて描いているのか、どのように描き進めていったのか、描きづらかったのはどこか、そうした過程について話し合ってみると、物事の捉え方、考え方の癖などにも気がつくことがあるでしょう
 キャリアまんだらにはいろいろな観があります。いくつか取り組んでみると、自分の捉え方(認知の枠組み)や考え方に、何らかの傾向があることに気づきます。漢のテーマとして取り上げていることはもちろんそこで検討したいことではあるのですが、そうしたことの底に流れている基本的なもの、共通するものに気づくのもキャリアまんだらに取り組むことの意味といえます
 1つの観であっても、それを丁寧に説明し合ってみることでも、こうした点に気づくことができるようです 

 キャリアカウンセラーと話してみる

 キャリアカウンセラーと話をしてみるのもよいでしょう。キャリアカウンセラー自身がキャリアまんだらを描いてそれを共有するというわけではなく、むしろこの場合は自分の話を聞いてもらうということが主体となります。こちらにも記しましたがカウンセラーの役割の1つは話をきちんと、丁寧に聞くということです。実は私たちはふだん、あまり自分の話を聞いてもらえていません。最後まで話し終えないうちに「あ、そのことね、それはね‥‥」といいたいことが終わらないうちに、アドバイスが返ってきたり、場合によっては「そんなこと言っているから」と小言をもらったりしてしまいます。そんな反応がないなと思っていると、聞いているように見えて実はその人は他のことを考えていたりして、こちらが話す気力を失ったりします
 きちんと丁寧に聞いてくれるというのは、なにを話そうとしているのかを理解しようとして聞いてくれますから話しやすいです。また、さらに考えを深めるための質問もしてくれます。「その時どうだったの?」みたいな質問はカウンセラーでなくてもしてくれますが、普段の会話の中でのこの手の質問は、話し手が考えを深めるための質問ではなく、聞き手が状況の理解を深め、何かアドバイスをするための質問だったりします。聞き手の興味、関心が質問の発端なのですから、話し手にしてみると話したいことではなかったりしますし、場合によっては事情聴取されているように感じてしまいます。カウンセラーがする質問は、話し手の考えを深めるための質問が主となるので、そのことについて考えるうちにさらに自分の思い、価値観などに目を向けることになります。キャリアカウンセラーはそうした面でのトレーニングもしてきているわけですから、友だち同士で話すのとは趣が異なってくるでしょう