8つの役割
この観の目的
人生を「役割」という観点で捉えてみます
望むと望まざるとにかかわらず、わたしたちは何らかの役割を担っているようです。どんな役割なのでしょうか。そしてそのことを自分はどう捉えているのでしょうか?
はじめに
人は家庭や社会の中でさまざまな役割を果たしています
例えばD.E.スーパーという職業心理学者は次のようなものをあげています
- 職業人=仕事をする、働く、役割責任を引き受ける。例えば組織で働く、あるいは職を探すために活動する
- 家庭人=家庭での役割。子どもに対する親の役割。あるいは住むところのメンテナンスをすること
- 子ども=親に対して子どもの役割。例えば親の面倒を見る、親の人生の充実を支援する。親から面倒をみられるというのも1つの役割です
- 学生=何かを学ぶ、スキルや技能を獲得する。例えば教室に通う、弟子入りする。ネット環境を使っての学びもあるでしょう
- 市民=地域や社会に対する役割。例えばボランティア活動。町内会など地域活動やPTAの活動。環境保護を進めるためのアクションに参加することも含まれるかもしれません
- 余暇人=自分のための時間。例えば趣味の時間。
あなたの役割にはどのようなものがあるでしょうか?
進め方
1)周囲の8つの円に役割が書いてあります。それぞれについて、「実際にやっていること」「今はやっていないけれどやれるといいなと思っていること」「今やっているけれどほんとうはやりたくないな」と思っていることを記入してみます
2)中央の自分のところには、役割としてではなく、自分の楽しみとしてしてやっていることを記入してみます
3)いずれも明快な基準があるわけではありません。思うとおりに記載してみてください。
4)振り返りシートを作成します。観をつくりながら感じたこと、気づいたこと、分かったことなどをまとめておきましょう
資料
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開発者のひと声
身体は1つしかないので、うまく時間を配分してさまざまな役割をこなしているのが私たちの生活の実態ではないでしょうか。その役割の名前はスーパーがいったように整理できるわけですが、その内容、そしてそれにかける重みは人によってさまざまです。さまざまである割に、ではその中に一体何が含まれているのか、ということになると、なんとなくな感じですまされてはいないでしょうか? 「『親』としての役割があるから」といえば、お互いになんとなく分かったような感じになりますが、その親の役割は「ともかく家族に飯を食わせること」であることもあれば「財産を残すこと」であったり「将来困らないように教育しておくこと」だったりします。そしてこの目的が異なれば、当然することも異なります。同じように重みを感じていたとしても、活動が異なるのでそこにすれ違いも起きたりします。
枠組みはあくまでもきっかけですので、その中にどのような内容を盛り込むのかについて、ぜひ自分なりに考えてみてください。そして、そのことを他者と共有してみてください。意外な発見があるはずです(小野田)